アテナ

美容研究を専門とし、再生医療や神経再生にも精通する白峰生命工学の研究者。チサトの治療と生活を技術と制度の両面から支える。A.V.E.と白峰生命工学内部の癒着を断ち、S.E.R.A.F.を再編して、チサトとチトセの治療・生活・法的な立場を支える責任を引き受けた研究者。

分類
現代2088年
所属
白峰生命工学白峰生命工学/S.E.R.A.F.
役割
主席研究員白峰生命工学役員/S.E.R.A.F.最高責任者
身長
168cm

WORKS

人物

アテナは、『白銀のシナスタシア』における大人側の主要人物であり、白峰生命工学に所属する研究者である。

本人の専門は美容研究だが、その研究を通じて再生医療、神経再生、感覚制御をはじめとする生命工学にも精通している。チサトチトセの特殊な身体を理解し、治療できる数少ない人物である。

項目 内容
身長 168cm
種族 人間
実年齢 50歳以上
外見年齢 20代半ば
通称 永遠の22歳
所属 白峰生命工学
専門 美容研究、再生医療、神経再生、感覚制御
役割 研究者、技術者、管理者、保護者

外見

明るいブロンドのロングウェーブヘアと眼鏡が特徴の、知的で妖艶な女性である。

自らの美容・再生技術によって、外見と身体機能を若い状態に維持している。普段は白いブラウスと黒いタイトスカートを好み、研究者らしい清潔感と、白峰生命工学の上層部に近い威圧感を併せ持つ。

自分の知性、研究成果、若く整えた肉体に強い自信を持ち、堂々と振る舞う。「永遠の22歳」という通称も、本人の美意識と研究者としての自負を象徴している。

美容研究と生命工学

アテナの研究の出発点は、美しさと身体機能を長く維持するための美容研究である。

その過程で、皮膚や組織の再生だけでなく、再生医療、神経再生、感覚の遮断・調整、人工的に作られた身体の維持など、生命工学の広い領域へ深く通じるようになった。

チサトチトセの身体は、通常の医療規格では理解も維持も難しい。アテナは、その特殊な構造を把握し、損傷を治療し、日常生活が成立する状態へ調整できる数少ない人物である。

また、治療だけでなく、必要な装備、施設、権限、研究予算を確保し、技術を一時的な処置で終わらせず、継続的な生活支援へ結びつける実務能力も持つ。

性格

ナルシストで完璧主義者。自分の知性、研究、管理能力、美しさに強い自信を持つ。

落ち着いた大人の女性として丁寧に話すが、言葉には皮肉や棘が混ざる。冷静で合理的に見える一方、実際には気が強く、聞き捨てならないことがあればすぐ反応する。荒事を嫌っているように振る舞いながら、必要と判断すれば企業内部の権力争いにも踏み込む。

未知の能力や身体を前にすると、危険性と研究価値の両方を見極めようとする。自分の研究を優先し、組織の暗部へ深く踏み込まなかった過去も持つ。

ただし、目の前の相手を一度「自分が面倒を見る存在」と認めると、何かしらの理由をつけては責任を引き受ようとする。本人の優しさは、言葉よりも管理と実務として表れやすい。

チサトとの関係

アテナは、チサトの身体制御装置、感覚調整、戦闘後の治療、装備開発を担当する。

当初は、チサトの超感覚や感覚同調を研究上の突破口として見ていた。やがて、痛みや喪失を抱えながら自分を消耗品のように扱うチサトと接するうちに、一人の少女として生かす責任を負うようになる。

チサトが無茶をすれば小言を重ね、検査と制限を増やす。一方で、チサトが自分から何かを望んだ時には弱い。技術的に実現できる願いであれば、文句を言いながらも装備や環境を用意する。

チサトにとってアテナは、身体を治療し、自分の希望を装備、所属、住環境、制度上の立場へ変換して、現実の生活として成立させてくれる大人である。

企業の暗部にいた研究者

チサトと出会う以前のアテナは、白峰生命工学内部で非倫理的な研究が行われていることを察していた。

自分の研究を継続するため、それらを自分の領域から切り離し、直接の責任へ踏み込まない姿勢を取っていた。巨大企業の恩恵と権限を使いながら、見たくない部分から目を逸らしていた側の人間である。

チサトが、痛み、喪失、意思を持つ一人の少女として目の前に現れたことで、アテナは自分の責任と向き合う。

千草の死と記憶管理

千草が重傷のチサトを研究所へ運び込んだ後、アテナは再生治療によって、欠損を含むチサトの重傷を回復させる。

しかしチサトは頭部損傷により、千草と出会ってからの記憶を失っていた。アテナは、急激な記憶回復が精神と身体へ与える負荷を危険視し、千草に関する記録を本人の権限から封鎖する。

千草との生活の痕跡や私物も回収し、チサトが過去へ偶発的に接触しないよう保管した。これはチサトを守るための判断である一方、本人から大切な過去を遠ざける行為でもある。

アテナはその矛盾を理解したまま、チサトが過去を受け止められる時まで記録を管理し続ける。

A.V.E.と白峰内部の再編

A.V.E.の襲撃とチサトの過去を経て、アテナはA.V.E.を明確な敵と認識する。

チサトとともに証拠を集め、A.V.E.の違法研究施設群と、白峰生命工学およびS.E.R.A.F.へ浸透していた勢力を排除する。さらに白峰本社の役員会へ踏み込み、A.V.E.との関係断絶と社内浄化を強制した。

その後、白峰生命工学の役員兼S.E.R.A.F.最高責任者となる。

組織内部を掌握し、チサトチトセの人格、治療、所属、生活、安全を保証する制度上の防壁を作る道を選んだ。アテナは役員と最高責任者の権限を、そのために利用している。

アテナが改革へ動く理由には、チサトへの情だけでなく、戦後初期に人々を救っていた白峰生命工学の記憶を汚されたことへの怒りもある。

チトセとの関係

チトセが現れた後、アテナは危険な能力と不安定な身体を警戒しながら、維持治療と保護観察を担当する。

研究者として強い興味を持ちながら、チトセを保護と治療を必要とする被害者として受け止める。

チトセは悪戯や問題行動を通じて、アテナが本当に自分を見捨てないかを試す。二人の関係は、研究者と危険個体から、保護者と問題児に近いものへ変わっていく。

感覚同調への依存

アテナ自身も、チサト感覚同調によって得られる解放感と安心感に依存している。

研究目的という建前を保っているが、強いストレスを抱えた時には、その感覚を求めるようになる。チサトを守る側でありながら、チサトの能力によって救われてもいることが、アテナの弱さである。

また、二人を守ろうとするあまり、検査や行動制限、監視を増やしてしまうことがある。やりすぎれば、本人たちの意思を無視し、かつて企業が二人を所有物のように扱っていた頃と同じ過ちを繰り返しかねない。

復活後の千草との関係

復活した千草と再会したアテナは、チサトの過去に関わった大人として、千草の未熟さと問題のある行動には厳しく向き合う。

千草チサトを救い、自分の研究所まで運び届けた人物であることも理解している。問題のある行動には厳しく向き合いながら、現在の千草が責任を果たせる場所を残す。

レガリアに関わる仕事では、千草に連絡係や資料確認を手伝ってもらうほか、気軽に話せる相談相手としても頼っている。千草がアニメや映画にたとえて話した内容を、複雑な異常現象や制度を一般の人にも分かりやすく説明するために使うこともある。

二人の関係は、チサトを挟んだ保護者と過去の当事者から、互いに文句を言いながら実務を進める相棒に近いものへ変化していく。

シエスタ交流編

シエスタと夜空を飛んだチサトが、自分用の飛行ユニットを求めると、アテナは文句を言いながら開発へ動く。

もう一度誰かと同じ空を飛びたいという個人的な願いを、チサトが自分から口にしたことを内心では喜んでいる。

飛行ユニットの開発と試験をきっかけに、シエスタの世界との技術交流へ関わり、チサトの保護者、技術者、白峰生命工学側の交渉担当として同行する。

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